著者:柳川昌弘
判型:四六判
貢数:219貢
先人が遺した武道としての空手には、スポーツ化で失われてしまった「小よく大を制す」深遠な術理が存在する。本書では、その理を分かりやすく3つの要素に分解し解説。
CONTENTS
はじめに
●第?部 基本編
第1章 武道空手とは何か
1.スポーツ空手との違い
千変万化の技術
2.武道空手の「理」となる三要素
理の三要素とは/理の三要素?「正中線」/理の三要素?「居着かぬ足捌き」/理の三要素?「浮き身と沈身」
第2章 武道空手の基本
1.基本技術
浮き身につながる「立ち方」/重力を活用する「歩き方」/ノーモーションの「蹴り方」/肩甲骨の走りを使った「受け方」
2.移動基本で得るべきフィーリング
前進による初速を得る「順突き」/下腹部を絞る(ねじる)ような「移動逆突き」/肩を走らせる「順突きの突っ込み」/多段加速する「逆突きの突っ込み」/沈身法を用いた「跳び込み突き」/自分の身体を消す「跳び込み流し突き」
第3章 形と基本組手
1.形の要点
脱力を用いる「平安二段」/居着かぬ足捌きを養う「平安初段」/転位・転体・転技を一体化する「平安三段」/発展的な術理を含む「平安四段」/手、腕、肩を脱力する「平安五段」/武道空手の理を全て含む「ナイファンチ」
2.基本組手(一本目)の要点
攻防のフィーリング(理)/攻撃側の要点/反撃側の要点
●第?部 応用編
第1章 武道空手の応用技
1.武道空手の技の特徴
「理の三要素」と「技の三要素」/要点?—内層筋を使う/要点?—一調子の技/要点?—攻防一体/要点?—感性と一体化した反応/要点?—フィーリングを体感する手段/要点?—一切の道に通ず
2.「突き」「蹴り」「受け」の応用技
「突き」の応用技/「蹴り」の応用技/「受け」の応用技(攻防一体)/武道としての受け技
第2章 武道空手の体得法
1.「理の三要素」の体得法
正中線の体得法/居着かぬ足捌きの体得法/浮き身と沈身の体得法
2.「理」の補助的鍛錬法
四股立ちからの回し蹴り(浮き身)/木刀振り(転体による転位)/坂道で行う移動基本(位置エネルギーの利用)/順突きによる腰の切り戻し/その他の有効な鍛錬法(形より抜粋)
●第?部 実戦編
第1章 実戦技術(最重要技術)
1.具体的技術の実例
「当たる」と「打つ」の違いについて/技の威力は力ではない/剣(拳)を止めること/「勝って、打つ」技法/流水の打ち/「二の腰」による打ち/有力なリードブローの連打/一撃必倒法/蹴り技の応用変化/手刀による夫婦手からの立合技/左右への転体による変化技
2.転位、転体、転技の練習法
具体的な練習法
第2章 形の注意点
1.「チントー」の注意点
2.「セイシャン」の注意点
● 特別収録…5つの原理と練習法
“その呼吸!”の実現
原理? 歩き方の基本
原理? 蹴り技の基本
原理? 拳の打突の瞬間と“その呼吸”
原理? 3インチパンチと呼吸
原理? 移動基本(順突き)の基本
【補足】武道空手の「フォロースルー」について
おわりに