著者:日野晃
判型:四六判
頁数:224頁
「強い」「弱い」とは?「一番強力な武器」とは?
「達人の境地」とは?「武術」とは何か?
答えは既に出ている!
武術という特殊な歴史的文化遺産。
私達日本人の風土や環境、外部からの影響を個性的に捉える遺伝子が、単なる人殺しの技術を実践的哲学と呼ぶにふさわしい領域にまで高め、名人・達人といわれる人達を生み出した。
この先人たちが生命を懸けて作り上げた、世界に類を見ない人間成長の為の文化遺産をどう使うのかは、そして価値の有るものであったのかそうではなかったのか、の答えは現代に生きる、そして武術に取り組んでいる私達の責任である。
―――「おわりに」より
CONTENTS
序章 すでに全ては始まっている
年令とともに強くなる「身体」
「技」の要素は人生を生きる知恵の結晶──「超人間学」
第一章 HINO-METHODができるまで 武術という幻想
現代において何を「武術」というのか
「武術」は時代とともに変化する
「強い」に対する幻想をはっきりさせろ
格闘技と「強さ」
『剣と禅』との出会い
「武術」に対する気付き
第二章 HINO-METHODができるまで 日本伝統武術の名人たち
伝書に残る、時代を超越した言葉
「技」の深さは、精神的深さを掘り起こす
疑問を持ち続ける事だけが道を開く
一番強力な武器は頭
「技」という身体技術の精妙さ
第三章 HINO-METHODの誕生 現代において武術をする意味
武術とは──そして武術革命へ
第四章 伝統とは?
伝統とは本質を受け継いでいくこと
具体的に「名人の要素」に挑戦する
第五章 「技」の具体的要素
「技」は色々な要素の複雑な絡み合い
目に見える身体運動
達人の境地としての「技」から考える身体運動
第六章 名人の「技」の要素から考える 現代に使える「テクニック」
すぐに活かせる「技」の要素
掴むは禁──さわる
「さわる」から「投げ」へ
柔道・合気道・柔術的使用法
突く──全てがカウンターで
蹴る──足をいかに使うのか、使えるのか
著者 ◎ 日野晃(Akira Hino)
1948年大阪に生まれる。中学時代、独学で器械体操に取り組みオリンピックの強化選手に選ばれる。ジャズや武術も独学でマスター。現在、自ら主宰する日野武道研究所における武術研究で得た様々な要素を「武道塾/身体塾/武禅」と分けて指導。東京・大阪・和歌山に教室を持ち、企業の研修・講演に飛び回っている。著者に「常識を打ち破れ、行動を起こせ」「迷ったら原則に戻れ」(共に日新報道社)「武学入門」(BABジャパン)「こころの象」(星雲社)等がある。