実戦的拳法【太気拳の組手】
素面素手・顔面アリで闘う武術の学び方
指導・監修:松井欧時朗
収録時間:62分
実戦的として知られる拳法を
初心者にも取り組みやすく解説
国手(国家を代表する拳法家)の称号を受けた王向斉(おうこうさい)が創始した中国拳法・意拳(いけん)。
この拳法を王から学んだ唯一の日本人武術家・澤井健一が日本で指導を始めたのが、太氣至誠拳法(通称・太気拳)です。
太気拳は、最強と謳われた空手戦士たちとの引けを取らない技術交流で、実戦的な拳法として注目を集めました。
その特徴は、ボールを抱えるように両手を胸の前に上げそのまま立ち続ける【立禅(りつぜん)】という訓練法を稽古の根幹に置くこと。
そして、拳と頭部に防具をつけずに、素手での顔面への攻撃も認める【組手】を行うこと。
今回のDVDは、この太気拳の稽古システム【立禅から組手へのプロセス】を気鋭の指導者・松井欧時朗が意欲的に解説してきます。
大きなポイントは以下の2つ。
1)重力を活用すること
2)正反対の力を生じさせること(作用反作用の法則)
この2つのテーマを具体的な手がかりとして、身体そのものが持つ物理的な重さの力(根源の力)を体の中に作り出していきます。
そして重さの力を維持しながら
【揺(ゆり)】…腕を動かす
【這(はい)】…足を動かす
【練(ねり)】…腕と足を動かす
訓練を徹底的に行うことで重さの力を全方向に発揮できる、感覚と動きを練り上げます。
さらに、それらの感覚・動きを維持したまま
【推手(すいしゅ)】…触覚(相手と接触する感覚)の訓練
で、相手と対する感覚を丁寧に磨いていき
【組手】…相手に触れてからは、腕に身体を任せて動き続ける(自然な動き)
という太気拳の闘いに、最終的に至っていきます。
以上のように抽象的に語られやすい太気拳の稽古法を分かりやすい原理と言葉でひとつにまとめ上げた本DVDは
・太気拳の全貌をしっかりと理解したい
という愛好家の方はもちろん
・体の中に生じる変化・力を「思い込みではなく、キチンと把握したい」
と考える武術・スポーツ愛好家の皆さんにも、おススメできる内容となっています。
CONTENTS
■立禅…根源の力を知る
○はじめに…気とは何か
○立禅のやり方
・ゴムまりの力①…構造の力の確認
・ゴムまりの力②…力を骨に通す感覚
■半禅…立禅の変化、構えの基本
・半禅の作り方①
・半禅の作り方②
■揺…根源の力を動きに転換する
・揺のやり方
・揺の確認
■這…力を保持して歩む
・「力」とは何か
・這のやり方
・這の補助練習(正面押し)
■練…立禅の構造を崩さずに動く
・練で心掛けること
・両手回転/内回し/外回し/八の字/差手/縦回転/上下
・共通のポイント
■推手…協調している感触の維持
・推手で心掛けること/感覚は延長できる
・①掌を合わせて前後へ
・②掌を上下にして前後へ
■組手…実戦拳法の追求
・太気拳の組手とは
・突きを捌く/相打ち/触れてからの変化
・組手の実際
指導監修 ◎ 松井欧時朗(まつい おうじろう)
'72年生まれ。早稲田大学で日本拳法部副将を務める。卒業後、太氣至誠拳法気功会・島田道男師範に弟子入りし、散打大会優勝など上位の戦績を多数残す。'16年、島田師範の命を受け、太氣至誠拳法武禅会として独立、札幌市を中心に太氣拳の普及に尽力している。書籍『立禅パワー』DVD『トライポッドメソッド』(BABジャパン)。
指導協力 ◎ 成田和樹、木瀧洋文、井本武志
協力 ◎ 太氣至誠拳法武禅会