兵法の知恵で万事に勝つ!
著者:柳川昌弘
判型:四六判
頁数:203頁
相手の意図を読む。
技の理を体得する。
理性偏重のこの時代に、武道は感性を提示する。
本書では、武道文化が培ってきた感性=武道的感性を鍛えるさまざまな方法を実践的に解説する。
同時に理論面も、心理学・占術・宗教学の豊富な知識とともに大胆に展開。
世界の三大聖典(新旧聖書、易経、仏典)に潜む共通構造を明らかにしてそこから日本文化の使命を読み取り、あまつさえ運の本質や、日本の聖人・宮本武蔵の真意にまで切り込む。
感性を通じて日本文化の真価に迫る、武道論を超えた武道論。
CONTENTS
第1章 武道的感性とは何か
感性と理性/武道は「芸術」である/
耳でみる、目で聞く/音にならない音を聞く/
「見の目弱く」の大事/感性への目覚め/
形と武道空手の理/正中線の確立と感性/
相手の意図を読む感性/呼吸の停止と感性の向上
第2章 シンクロニシティ(共時性)
シンクロニシティと武道の読み/無意識説と
シンクロニシティ/相手の無意識も写し出す/
「縁」と「報」の関係
第3章 呼吸と気配
呼吸停止訓練と無心/酸素不足と感性/
呼吸停止訓練のやり方
第4章 見の目弱く、観の目強く
「不動心」の大事/「観の目」を作る基本
第5章 音に意識を集中する
音と全方向への注意力/音への集中が五感を磨く
第6章 応用トレーニング
気・意識・感覚を高める方法/超能力的な感覚の養成訓練
第7章 無心・不動心を作る
永遠の現在こそ心の真実と知る/無心・不動心を
作る心掛け/不動心体得を目指した神社巡り/
嵐の乗艦で乗り物酔いを克服/自我意識は
無用の長物/姿勢と自然体の一致/『摩訶止観』は
「自然体」の実践である
第8章 武道の理と感性
居着きは感性の世界には存在しない/
感性は脱力から得よ/高度な感性から生ずる「武運」
第9章 宗教・占い・予知と感性
仏教の予言と運命/「生命の樹」二千年の謎を解く/
『摩訶止観』は三大聖典の占術の「鍵」/
「生命の樹」は『易経』だった
第10章 感性で読む武蔵「兵法九箇条」
宮本武蔵の兵法とは/感性の「心」と、理性の「意」/
心の目的は、初めからある真実/大から小を知り、
小から大に至る/日本文化の象徴
著者 ◎ 柳川昌弘(Yanagawa Masahiro)
1939年12月9日生まれ。東京理科大学理学部化学科卒業。海上自衛隊勤務、システムエンジニア、企業調査等を経て、最上荷山大荒行入行、僧籍に入る。1967年より、全日本空手道連盟和道会柳川道場を主宰。現在は、日本伝二聖二天流柔術憲法を創設。全世界武道空手連合主宰。著書に『“見えない”空手の使い方』(BABジャパン)、『空手の理』(福昌堂)など多数。DVDに『伝授!武道空手(全2巻)』(BABジャパン)など。